2022年1月15日土曜日

2021年度 会津銀山街道道普請 吉尾峠昭和村側(野尻中向)

 【2021年度 会津銀山街道道普請 吉尾峠昭和村側(野尻中向)】
粗朶丸太組工木道工の形成

今回の吉尾峠道の昭和村側での道普請は、これまでよりもやや野心的な道普請となっています。これまでの旧道の保守とは異なり、完全に川に流されてしまった道を現況の自然環境を尊重しつつ、山菜摘みの産業道路であり、観光資源である景観と自然研究の道路施設として、計画整備を行っています。
自然素材による近自然工法的なやり方とはいえ、自然化してしまった環境に対しては、それなりにインパクトのあるものと言えますし、また一定の耐久性と安全性を兼ね備えた道としての機能も果たしていく必要と、管理の簡便性も持続的な維持には重要なポイントです。
流されてしまった旧道は河道となって、河床は礫質で、木道の設置のために杭などは人力で殆ど打ち込む事ができません。そのため、杭は引っ掛かる程度の支持材とし、また洗掘防止のための粗朶組、板材載せるための丸太組と架構全体で木道を維持するように計画しています。
設置後の経過維持状況を観察しながら、今後の整備の礎としていければと考えています。
また、延長の長い木道のシークエンスが、自然と調和する景観として馴染んでくれることを期待しているところです。


以前に設置した丸太橋は河川に流されてしまった。



細めの丸太杭を河道となってしまった道のラインに辛うじて立つ程度に設置し、
岸側に粗朶を敷設する。



敷設した粗朶束の上に杭に合わせて丸太を組む。



粗朶採取班と丸太組みハントに分かれて、木道設置の延長を形成していく。


粗朶が河道に交わる箇所はイワナの隠れ家になることを期待。



丸太を組んだ上に、木道となる板材を設置。


板の上に滑り止めの桟木を打ちつけて完了。



川上側のエンド部分は、直接架構への流水の影響を避けるために石積みを設置。






今回は三枚敷の板が足りず次年度の持ち越しとなり、二枚敷の部分には桟木は打たず。





その他の部分
























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