2015年8月6日木曜日

2015年8月4日 箱根創発の杜DNP研修センター記録

2015年8月4日、箱根仙石原 箱根創発の杜DNP研修センター

昨日、箱根DNPの不定期観測に伺いました。
箱根は、周知の通り、大涌谷の小規模な噴火があり大涌谷近辺の立ち入りが制限されています。立ち入り禁止区域はすぐそこ、といった地区ではありますが、現状は穏やかですし、地形的には大規模な噴火でない限りは被害の及ばないと考えられる区域です。
しかしながら、一帯は大涌谷源泉からの鉱泉の供給をしている施設がほとんどな為に、グリーンプラザホテルが営業をしていましたが、宿泊施設は開店休業といった状態で、創発の杜も一般宿泊は営業を休止している状態でした。

そんなわけで箱根仙石原付近の人の活動は、例年より少なく静かな観光地といった感じでしたが、我々が関わらせていただいている研修センターの緑は旺盛な繁殖をみせていました。

アプローチや人の動線は管理の方々にお話しして適度な刈り込みでの管理をしていただいていたのですが、昨年一昨年と少々ススキの立ち枯れが気になっておりました。6、7年は放置状態(もちろん、モニターリングをしつつ施設利用に支障のないかたちで管理者の方々と相談しつつ)で構わないと考えておりましたが、見栄え的に気になっていたところでした。

しかし、今年の夏に入り、樹林の中間層が非常によく育ち、ススキの様子も気にならなくなっています。




フロンティアの樹木、ヤシャブシ、ウツギ、タラノキらが2.5〜3メートル程度に育ち、それに混じって、ウリハダカエデ、マメザクラ、エゴノキが人丈程度に育ってきています。また、次世代種のヒメシャラなどの成長も見られました。草地状態で優勢だったススキが目立たなくなり、草地状態から樹林化の初期段階に入った感じです。

昆虫の姿も見られ、我々が想像していた以上の自然度の高い多様なビオトープ環境が形成されつつあります。

シオカラトンボのメスの産卵行動(中央、黒と黄色の模様をしたメスが見られる)

シオカラトンボのオス(中央やや左、灰色のがオス、メスを守るようにしてホバーリンググしていた)

敷地の薄い排水経路が自然の水路、湿地となっていた

水辺のビオトープ化した水の流れの様子を踏査する

湿地化した流れの様子、少量ずつ水が動き、適度な水質環境をつくっている

2011年の様子から、動植物の関わりの頻度が高くなっていることが感じられ、そしてずいぶんと景色が変わってきていることがわかります。

以下、2011年竣工後数ヶ月後の様子。
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