2011年4月27日水曜日

残念ながらマジョリティの日本人は後々の人々のことはどうでもいいらしい

たまたまテレビでまだ「はなまるマーケット」という番組をやっているのを観て驚いた。まだ岡江久美子氏が司会進行をやっている。岡江久美子氏はCMで原発推進を力強く訴えていた人物だ。タレントであるしコマーシャルに出るのも仕事と言えば仕方が無いこともあるだろう、原発を信望するのも生き方だし人それぞれの考え方だから、これも百歩譲って良しとしよう。

しかし、今原発はけっして安全ではないことが事実として証明されている状態で、改善される論理も、議論も、これまでの過ちを具体的にどう是正するのかも、これまでの過ちを犯した人々が自己保身も含めて収拾しようとしているだけの現状で、タレントとはいえ今、彼女を観たくはない、もしテレビが公共性ということを言うのであれば、彼女は降板すべきだし、廻りも彼女を出演させてはいけないのではないか?強制するよりも彼女自身が過去の活動の(彼女自身の悪意でないにしろ)過ちを自覚し 、自ら降りるのが良いと思う。(出来ればあの時間にテレビが見えてしまうシーンに遭遇しないようにしたい。不快感でヘドが出た。)今、苦しんでいる人達がどれだけいるのか、どれだけの深い闇と不安にいるのか、想像してみて欲しい。

テレビで度々見かける武田邦彦氏(中部大学教授)は1ミリシーベルト(年間)以下を基準値にしなければダメだと言っている。彼の根拠はこれまでの法的な根拠から、これをむやみに曲げてはいけないとのことだ。法的な根拠以外にも色々言えることがあるようだが、社会的にみれば法の遵守ということがひとつの判断材料であることは多くの人の理解が得られることであり、国としてのかたちをないしている以上、重要な判断基準だが、政府、文科省、その他の行政は法の遵守を軽く破ってしまっている。20ミリシーベルト以下(年間)であれば大丈夫だという。実際に1ミリシーベルトか、20ミリシーベルトかどちらが安全かという問題ではなく国家安全保障上の問題である。つまり、国は国民を守る責務を怠っているということなのではないか?

もうこれは、原発擁護のための組織であって国民のための組織であるとは到底思えない(浅間山荘に立て篭った組織やオウム真理教のサティアンを守る連中と同じアナーキスト組織のひとつに数えてもいいのではないか?)。我々の国、政府とは言い難い。原発の是々非々は1000歩譲って、一刻もこの状態を是正してもらいたい。

毎日新聞はネット上、3月25日付で米国公共政策団体「社会的責任を果たす医師の会」アイラ・ヘルファンド氏 の記事を掲載した。「自然界に存在する放射線も含めて、安全な放射線量などあり得ない.........。」この記事は現在早々に毎日JP上では削除されてしまっている。

CNNでは3月16日付で、アイラ氏の記事が

「米公共政策団体「社会的責任を果たす医師の会1 件(PSR)」のアイラ・ヘルファンド博士は、4号機の火災で危機はさらに深刻化したとの見方を示した。4号機のプールに貯蔵されていた使用済み核燃料は、格納容器内にある炉心の核燃料と違い、放射線が直接外部へ漏れ出す恐れがあるためだという。(CNN.co.jp)」

というかたちで載っている。こうしたアイラ氏の発言記事を読むと東電、経産省に都合の悪い記事が削除されている模様だ。ただいずれにしても、都合が悪いからと言って、いつまでも実際の悪い情報を隠しておくと、最終的に東電にとっても経産省にとっても不利益になると思うのだが、それでも既得権益を守り続けようという各々の漠然とした力が働き続けるのか.....。

さてこのアイラ氏の発言がANNニュースで4月27日付けで再び報道された。今度はノーベル平和賞を受賞した「社会的責任を果たす医師の会」としての見解である。内容は文科省が勝手に決めた「こどもの被曝線量の基準が20ミリシーベルトを許容する」ということにリスクが高すぎると疑問を呈し、引き下げることを求めたという。

「ノーベル賞も受賞した国際的な医師の団体がワシントンで会見し、文部科学省が子供の1年間の許容被ばく量の目安を「20ミリシーベルト」に設定したことに疑問を呈しました。
  アイラ・ヘルファンド医学博士:「衝撃的だったのは、日本政府が福島の子供たちの許容被ばく線量の基準を高く設定したことだ」ヘルファンド博士は、「子供の場合、ガンになるリスクが成人よりも2倍から3倍高くなる」と指摘して、許容される被ばく量の基準を引き下げるよう求めました。アメリカでは、原子力関連施設で働く人の1年間の許容量の平均的な上限が年間20ミリシーベルトとされています。(ANNニュース 2011.0427.11:51)」

国際社会の一員として、国際社会の中で一流を目指してきたなら、世界標準でいくべきだ。現実を真に科学し、自己保身を捨てる勇気が持てないなら、教授もエリート官僚も政治家も皆舞台から降りて欲しい。





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