2010年11月10日水曜日

ミズカンナ

連休、人並みに休日を過ごしたいと思いながら、前夜にありがたいことに、次回の仕事の資料をいただき、それとは別に連休開け提出の仕事をいただいた。
前半は仕事の準備、後半は仕事ということで、連休中は静かな都心環境で仕事をする。
ということに相成りました。初日ぐらいはゆっくりとということで、近所の小石川植物園に行き、久しぶりに自由な植物観察をしてきた。

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小石川植物園の池に浮かぶ水性植物、ミズカンナという。
アメリカ原産の大型の常緑の水生植物だ。常緑なので他の植物園のものをみると青青としているが、ここのはいつ見ても枯れ茎と枯葉にまみれている。そこはかと、緑の葉と茎がみえる。僕としては、枯れたところと青青としたところが混在しているこの植物園のミズカンナに趣を感じる。生と死、若さと老いが同居しているミズカンナの様が何か真実を語っているようにみえるのである。

今、小石川植物園はツツジとフジが満開でそれを見にくる来訪者が多い。花の咲く時期しかその植物をみれない、あるいは見ないというのも、なんだかいいような悪いような。
秋の紅葉のみならず、老いがれの自然をみる情緒というものも、ぜひとも大切にしてもらいたいものだ。それこそ自然の姿に他ならない。

昔の日本画なんかには結構枯れ朽ちる植物を描いたものがあったりする。僕もミズカンナのスケッチをしてみた。職上柄からいえば、風景(空間)と描く植物が何か分かるように描かなければいけないような気もするのだが、技量がないので、風景として描いて出来上がりにした。水面に浮かぶミズカンナ、合間から青い葉が見えかくれする。手前はたぶんキショウブだと思う。奥の岸には若葉をたわわにしたイロハモジの枝がずいぶんと降り下がり、たなびいていた。(2005.05.01記す)

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